ロイヤルコート寺田

福祉施設で"音楽療法士”として働く。その仕事と魅力とは?

 国の推奨する地域包括ケアシステムが徐々に浸透し認識されてきた今、福祉施設においては介護予防、予防医療の観点での活動や、そのニーズが更に高まってきています。

 今回は、ケアハウスの介護職員として働きながら、同時に音楽療法士としても活動する吉安育美さんに、業務やその魅力を聞きました。

 

出身は?

 岐阜県大垣市です。

職歴を教えてください

 大学(国文科)卒業後、流通企業の本社の人事部で働いていましたが、その後音楽療法士と精神保健福祉士の資格を取得し、様々なところで活動していました。

 

音楽療法士になった理由は?

 就職して8年、阪神淡路大震災を機に、自分が人の役に立てるか真剣に考えるようになりました。でも、自分を見つめてみると、「観光に行ってお金を落とすことしかできないのでは?」と思ったんですね。
 人と接することの多い人事部で「人が面白い」と感じていたこともあり、以前から興味があった心理学などを学び直したいと思うようになりました。その時に出会ったのが音楽療法です。


音楽療法は音楽を使った心理療法とも言われていますが、子どもの頃にピアノを習っていたことや学生時代にバンドを組んでいたこともあって、完全にハマってしまいました。
 働きながら岐阜県音楽療法研究所の夜間講座に2年かけて通い、岐阜県音楽療法士の資格を取得しました。面白さと奥深さにすっかり魅了され、同時に決して片手間でできることではないとも感じていたため、思い切って勤めていた会社を退職し、現場で経験を積もうと、フリーランスで活動することにしました。
 子どもの現場からお年寄りの現場まで様々な所で活動するにつれ、さらにこの分野をより深く勉強したいと思い、短大の音楽療法コースで学び直し、さらに3年かけて精神保健福祉士の資格も取得しました。

音楽療法士の役割や仕事内容について

 音楽療法士は、音楽を使ってその方の健康に役立てることが基本です。障がいのあるなしに関わらず、赤ちゃんからお年をお召しの方まで、病気や障がいの維持改善や生活の質の向上等に寄与する役割があり、一方通行でないのが魅力です。
 仕事内容は、福祉や医療の場で、皆さま方の状況に合わせた音楽的プログラムを組み、懐かしい歌を歌ったり、楽器を鳴らしたり、音楽に合わせて体を動かしたりして自分を表現していただきます。
 音楽教室ではないので、上手に行うのが目的ではなく、時には音楽鑑賞でリラックスするなど、音楽的なリハビリテーションを提供しています。

 


音楽療法士としての今までの活動歴

 高齢者施設や障がい者施設、放課後等デイサービス、病院への慰問など、本当に色々な現場で活動してきました。何年か前に岐阜市で開催された音楽療法の学会では、スタッフとして関わらせていただき、あの有名な医学博士の故・日野原重明先生ともご一緒させていただく機会にも恵まれました。本当に良い思い出で、深く心に刻まれています。

 

「ロイヤルコート寺田」に勤めることになった理由や経緯は?

 以前より音楽療法の実施先の一つとして和光会にはお世話になっていましたが、ケアハウスの当時の施設長から、「精神保健福祉士の資格を持っているなら、介護職員として勤めながら、音楽療法士としても活躍できるよ」とお声掛けいただきました。
 和光会には、高齢者福祉施設や認定こども園、障がい者施設、病院など、活躍できる場が多いことに魅力を感じて就職させていただきました。
入職後に分かったのですが、社会人入学した短大の同級生(私より15歳年下ですが…笑)と、職員同士の関係で再会できたことも嬉しいサプライズでした。

 

現在の活動内容、印象的だったエピソードは?

 現在は、放課後等デイサービスや特養、老健など、音楽療法が必要とされている合計12か所のうち、毎日どこかに出向いて活動しています。
 話がうまくできなくて苦手だという高齢の方が、音楽療法の時に、突然大きな声で歌い出したりする場面に遭遇することはよくあります。担当職員ですら「まさかあの方が!」と驚くほどだったりして、やはり皆さんの心に「音楽の持つ力」が響いているのではないかと考えます。


そのため、選曲や活動内容については、対象となる方の世代や流行した曲などに常に気を配り考えていますね。
 印象的なエピソードといえば、ある時、特養で音楽療法が終わった時に、歌がお好きなご利用者から「コーラスグループを作ってほしい」と声を掛けられたことです。まさかそのようなことを言われるとは思いもよらず、大変驚いたのですが、メンバーを募集したところ、参加者が多く集まったので、定期的に練習するようになりました。皆さんのやる気に驚かされ、大変印象に残っています。

 

コーラスグループについて

 現在、定期的な活動を行っているのは2グループで、一つは特別養護老人ホーム「ナーシングケア寺田」の入所者で組織されている「コーラスグループ清流」。もう一つはケアハウス「ロイヤルコート寺田」の入居者による「ロイヤルコーラス四葉会」です。どちらも毎週練習しており、病院への慰問や、寺田ガーデン祭での発表会など、目標を持った活動をしています。皆さん、大変お元気で楽しみながら参加しておられますよ!
 

子育て、障がい部門と音楽療法の関わりや、音楽療法を通した他職種連携について

 子育てや障がい部門でも音楽療法の必要性は感じますね。音楽を使って、集団の中でルールを学んだり、順番を待つといった社会性を身につけることに取り入れられていますし、障がい部門だと、メロディアスで情報量の多いものではなく、「こんにちは」といった短めの節を繰り返すことで発声や発語を促すなど、相手の特性に合わせてアプローチの仕方も様々です。
 特養などでは、職員も一緒に楽しみながら、担当の利用者がどういう曲が好きか、どんな風に楽しんでいたか、自身の目で見てもらうのが一番です。なかなそういうわけにもいかないでしょうから、お迎えの時に、「今日はこんな曲の時にマイクを持って歌っていらっしゃいましたよ」などとお伝えするようにしています。
 それを職員が現場に持ち帰って、少し口ずさむだけで、ご利用者の日常は全然違うものになると思うんです。伴奏なんてなくてもいい。ご利用者が得意げに歌っていた曲が日常生活の場でも流れるだけで刺激にもなり、心が豊かになると思いますね。
 また、デイサービスで音楽療法を通して関わっていた方が、特養に入られたりすると、私がすでにその方を知っているので、当然、強みや好きな曲を知っています。そうすると、環境が変わっても、好みの曲をさりげなく使ったりできるので、ご本人も心が軽くなったり、安心されて、すっと新しい環境にも馴染まれることが多くなります。

 

ケアハウスへ入居を考えている方や、地域の皆さまに一言。

 音楽療法はその方の生活や人生を豊かに、彩り良くするものの一つだと考えています。ケアハウスはもちろん、和光会グループの事業所をご利用の方は、ぜひお気軽にご参加ください。きっと音楽を通しての交流が楽しくなってくると思いますよ!
 また、地域の皆様におかれましても、和光会が主催する「いきいき健康教室」や「介護予防教室」では、音楽療法など多数のメニューを用意しておりますので、お好きなペースでぜひお気軽にご参加ください。

 

 

■音楽療法について
 利用・入居に関するお問い合わせ

電話番号 058-255-3030 担当:川口(生活相談員)
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■お仕事に関するお問い合わせ
電話番号 058-255-3160 担当:和光会人事部 人事採用課
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